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~光を用いて損傷DNAを修復する酵素はどのように機能しているか~

DNA光回復酵素の構造解析

研究分野分類:6704 生物物理学
産業分類:医療業
キーワード:DNA損傷・修復,光生物学,生体触媒,タンパク質・核酸の構造・動態・機能
生物学
生物科学
神取秀樹(未来材料創成工学専攻)
研究概要
 すべての生物はDNA の損傷を修復する機能を備えています。その中で、ほ乳類を除く生物は紫外線により損傷を受けたDNA を近紫外光/青色光を用いて修復するDNA 光回復酵素を持っています。本研究では赤外分光法を用いてDNA 光回復酵素が機能する際の構造(構造変化)を調べることにより、DNA 修復に必要な
要素を明らかにしたいと考えています。
特徴
 ヒトはDNA 光回復酵素ではない修復機能を持っていますが、このDNA 修復機構の欠損は重篤な病気として知られています。DNA 光回復酵素がその治療の一助となるかもしれません。
背景・従来技術
 タンパク質の構造を知るにはX 線結晶構造解析やNMR 分光法が用いられます。但し、これらの解析で得られる構造は休止状態のものであり、機能発現に至る過程は得られた構造からの推定となります。赤外分光法により、タンパク質が機能しているところを観測できるので、機能発現に伴う構造情報を得ることが出来ます。
実用化イメージ
 本研究の成果によって、スキンケアや化粧品分野向け成果のみならず、遺伝子組換え治療薬や、更に高度な医薬品である分子標的治療薬の実現に必要とされる薬剤を提供できる可能性があると考えます。

企業等への提案

研究者からのメッセージ
光(紫外光)で損傷したDNA を光(近紫外光/青色光)で修復するDNA 光回復酵素は非常にユニークな性質を持っています。修復機構の解明を目指した研究を行っていますが、ヒトへの利用への展開を検討しています。

文献・特許
・ I M. M. Wijaya, Y. Zhang, T. Iwata, J. Yamamoto, K. Hitomi, S. Iwai, E. D.Getzoff, H. Kandori, “Detection of Distinct α-Helical Rearrangements of CPD Photrolyase upon Substrate Binding by FTIR Spectroscopy”,Biochemistry 52,1019-1027(2013)

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置
・フーリエ変換赤外(FTIR)分光高度計
・紫外・可視分光光度計
共同研究を希望するテーマ
・損傷DNA修復の医薬応用(タンパク質の細胞内への輸送システム)
研究者データベースとのリンク(名前をクリックしてください)
研究者名:神取秀樹
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